事の顛末とデカイさん復活なるか?

9日金曜日は、湿気があって無風だったので我が家はエアコンを使って過ごしていた。
だから気が付かなかっただけかもしれない。
10日、夕刻になり窓を開けて過ごすためにエアコンを止めて暫くして「ぎゃあーん、ぎゃあーん、ぎゃあーん、ぎゃあーん」と赤ちゃんが泣いているような声が微かに聞こえてきた。
空耳?
車の往来の音に紛れて、どこか遠くで聞こえる鳴き叫ぶ声。仕事部屋にしている北側の部屋にいると聞こえ、リビングへ行くと全く聞こえてこない。
うーん、おかしいなぁ。
マンションの下へ降りてみる。やっぱり、どこからか赤ちゃんが鳴き叫んでいるような、子猫が鳴いているような、どちらとも言えない泣き声が響いている。
部屋へ戻ると大きく聞こえてくる泣き声も、マンションの下へ降りてみると聞き取りにくく、どちらの方向で泣いているのかすら分からない。
向かいの立体駐車場からの機械の音も、心なしか泣き声に思ってしまった音に似ているような気がする。
うーん、これは部屋にいると泣き声のように聞こえてしまうだけで隣の駐車場の音かも。
そう思って何度か部屋とマンションのエントランス前の行き来を繰り返したあと、部屋に戻って『もう、様子を見にいかない。』と心に決めた。
でも、時折どうしても聞こえてきてしまうのだ。誰かの泣き声が。
嫌だなぁ、なんでこんなに気になってしまうんだろう。子猫のような人間の赤ちゃんのような、その悲痛な泣き声が…。
心がざわざわする。
こんな時、どうしても無視できないのが猫飼いの性なのか、それとも猫神様の力に因るものなのか。
なぜか泣いて助けを求めている声の主を見つけなければならないような気になってしまうのだ。
夕刻5時頃窓を開け網戸にしてから、すでに3時間が経過。
人間の赤ちゃんを、これほど長い時間放置することはあり得ない。しかし、思わぬ事があるのが現代だ。
『子猫ではありませんように…。』と実は思っているから、自分の中の否定説を肯定したいのだろうか。
ともかく、その後も声の主が気になり、何度も外へ出ては声がする方角を見極めようと、歩き回った。
日付が変わろうとしている12時少し前、幹線道路の車の往来も殆ど無くなり、静かになってきた街に、再び大声で泣き叫ぶ声が響いてきた。その方角は幹線道路を越えた向こう側。市役所がある辺りだ。
地下道をくぐり、市役所方面へ歩いて行くと、泣き声に近づいているのが分かった。
あーー、これは間違いないな…。
『子猫ではありませんように…。』とお願いしたのに、神様ったら子猫ですね?(-_-#)
果たして子猫は、市役所の駐車場に駐められていた一台の中のタイヤの中にいた。
暗闇の中で大きさも柄も分からないけど、間違いなく子猫だ。
一旦、家に引き返し、懐中電灯、猫缶、ドライフード、水、お皿、キャリーバッグを持って再度、市役所の駐車場へ向かった。
先ほどいたタイヤの中を懐中電灯で照らすと、子猫がギャーギャー鳴きながらパニクっている。お皿に猫缶を入れてキャリーバッグの中へセット。車の直ぐ傍に置いて、私は少し後方に下がった。
でも、ギャーギャー鳴いているだけで進展無なし。
捕獲機を借りてこないと捕まえるのは無理だろうなとは思いつつも、まぐれって事もある。粘ること40分。
子猫は、別の車の下へ逃げ込んだ。
今度は車のどこの部分に入り込んだのか分からなくなってしまった。ボンネットの中に入り込んでしまったのだろうか。声だけは明らかに車の中から聞こえるものの、どんなに懐中電灯で照らしても姿を見つけることが出来ない。
うーーん。明るくならないと無理かなぁ。
ドライフードを車の下へ少し置き、一旦家に戻った。
猫族の遅くなった夜ご飯を作り、自分のご飯の支度もし、食べ終え、もう一度様子を見に行く。
置いておいたドライフードは何も減っていない。子猫の気配も車からしてこない。
どこかへ行っちゃったか…。
それじゃぁ、今回は保護する縁がなかったってことで、もう帰っていいですよね、神様?と伺った瞬間、今度は隣の小学校方向からギャーギャー鳴き叫ぶ声。
『ふーーー。やっぱり、いたか…。』
安堵とも諦めともつかぬ複雑な思いで声のする方へ近づく。
子猫は小学校の運動場に張り巡らされた高いフェンスと垣根の間のどこかに入っているらしく、時折ガサガサと移動する音と悲痛な鳴き声がするだけで姿の確認が出来ない。
時間は3時を過ぎている。藪蚊にもいっぱい刺された。このまま真っ暗な中、懐中電灯の明かりだけを頼りに子猫を探すのは無理がある。もう少し明るくなったら様子を見に来るしかない。
家にまたしても戻り、時折聞こえてくる子猫の鳴き声と分かった悲痛な叫びを聞きながら、ブログの数日分たまった記事を書いて過ごし、5時頃キャリーバッグと猫缶、ドライフード、お水、お皿を持ち小学校へ向かう。
まだ3時頃と同じ場所にいるらしく、フェンスと垣根の間あたりから鳴き声が時折聞こえてくる。しかし、だいぶ声も枯れ、小さくなっている。
まあ、私が気が付いただけでも12時間以上鳴き続けている訳だから声も枯れるよね。
怪しいオバサン風味で(笑)、藪に向かって声を発している私に、どこからか歩いてきた初老の男性から声を掛けられる。
「どうしたね?」
『子猫が、この中に入っているようで…。』
「そこじゃぁ、入れないねぇ。誰か男の人に頼んで入ってもらわないとお嬢さんじゃ無理だよ。」と。
60代くらいのおじさんから見たら、私はお嬢さんって事になるらしく(笑)。しかし、お嬢さんと言われたことが内心おかしくて笑ってしまう私。
ここで暫く、ラジオ体操の指揮をとるために毎日この場所を通るという、そのオジサンの自慢話を15分ほど聞かされて(笑)、そしてここでは野良猫は全て避妊と去勢をしているから誰かが捨てていったんだねとお互いに確認。オジサン曰く「今の市長は猫が大嫌いだから、強く僕らも言われている。絶対に餌をあげるなって。以前はご飯を持ってきて公園に住んでいる猫にあげたりしたけど、徹底するように言われているから餌もあげていないよ。」と。
市役所の隣にあるお城公園を住み処にしている猫は、全て避妊と去勢が済んでいることは、私もこのおじさんも知っていて、今この場所で子猫がいることはあり得ない。誰かが捨てない限り。と言うことで話は一致。
そこで、このおじさんは「ラジオ体操があるから。」と去っていった。
その後も、子猫にひたすら話し掛ける危ないオバサン風味の私(^_^;)。
そこへ「あー、いたいた。あんたかね?猫を探しているっていうのは。話を聞いたよ。その子、このへんで金曜日から鳴いていたよ。」と、毎日お城公園周辺のゴミ拾いをしている奉仕活動のグループの方々だった。
ラジオ体操の、あのおじさんが話を拡散しながら体操する広場へ向かったらしい。
有り難いことに、ゴミ拾い活動を中断して子猫捕獲のために男性陣(全て初老の方々)が垣根が生い茂って藪化している中へ入って行ってくれた。
数人のおじさん達に追われ逃げ惑う子猫が、そばで見ていたお婆さんの胸に慌てて飛び込んだのをタイミングよくキャッチしてくれて、思ったよりスムーズに保護することができた。
ゴミ拾いの奉仕活動をされているおじさん・おばさんにお礼を言い、子猫をキャリーバッグに入れ『じゃあ、あとは私が里親さんを責任もって探します。』と半分は自分に言い聞かせ小学校の運動場を後にした。雨が降り始め、雨足がひどくなる前に保護できた全ての偶然に感謝しつつ『さて、どうしよう…。』と、これからの事を思案しながら家に戻った。
ケージを組み立てて、段ボールの即席ハウスとトイレと水、食べ物…。
あらら、この子は小さすぎてケージの柵の隙間からスルリと出てしまう。全面段ボールで覆わないとダメだ。
全てを終え、時計を見ると8時を回っていた。
さて、少し私も寝るとするか…。日付変わって翌朝の8時過ぎ、長かった私の9月10日が終わった。
10時半頃、待てども待てども起きて来ない私に、業を煮やしてご飯の催促に何度も来たにゃんの声で起こされ、ほとんど眠れていないまま今日、11日がスタート。
子猫の事を、とにかく早急に何とかせねば…。まずは子猫用のご飯の買い出しだ!と出掛け、ペットショップの子猫コーナーで買い物をしている私に、新たな里親探しの緊急を要する電話が入った。
ああ、猫神様ってば、毎度毎度、どうしてこうも難題を突きつけるのでしょう。
子猫の事だけでも大変なのに、もっと不利な条件を備えた里親探しも平行して行わなければならくなった。
しかし、重なるときは重なるものだけど、重なりすぎだろー!?神様ってば!!
事の顛末っていうより、鳴き叫ぶ子猫保護は、単なる序幕だったのか…?

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段ボールの中味に、最初からケチを付ける気満々で登場のみゅー2号( ̄m ̄)。
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方や、いつものがさつさは息を潜め、そーっと近づき、そーっと覗き込むもも。
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知らない大きなもの達の気配に、鳴き声が大きくなる子猫ちゃん。
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そんな子猫に向かって、段ボールの隙間越しに渾身の“シャーッ!”をお見舞いして去っていくみゅー2号。
みゅーちんったら、今回も大人げないですよ(^_^;)。
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黒いおばちゃんの反対側からは、オロオロと心配そうに段ボールの隙間からケージの中を覗き込むももたんです。
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外のただならぬ気配に?慌てる子猫ちゃんは、助けてー!と声を張り上げるけど…。
でも、もうあなたは助かっているんですよー(^_^;)。
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慌ててトイレの中を右往左往する子猫ちゃん。
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「たすけてー!たすけてー!」と鳴き叫ぶけど、もう助かっているんだってば。
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大慌てで助けを呼ぶ子猫ちゃん。
プチパニックになって、ケージをよじ登ったりしています( ̄m ̄)。
だからー、既に助かっているんだってば(笑)。
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怖くて隠れる場所を咄嗟に考えた子猫ちゃん、即席段ボールハウスを押しのけて、段ボールの裏側とケージの柵の間に入り込んで隠れます。
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ケージの中で大騒ぎの子猫の様子を、外からそーっと覗き込んでいたももたん。
3年前に保護した子猫、チビちゃんの事を思い出したのでしょうか。
子猫が出て来ないかと期待して、長いこと覗き込んでいました。
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なかなか姿を現さない子猫に、しょんぼりモードのももたん。
今回の三毛猫ちゃんからも「デカイしゃん」アゴで使われる慕われるといいね(笑)。
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★今日のにゃん★
ウンチくん出ませんでした。貯金2日目です。
しっこは通常の大きさのしっこ玉2個。

★今日のごはん(にゃん)
朝:INNOVAローファット12g
  カルフォルニアナチュラル チキン&ライス10g、サーモンオイル
昼:なし
夜:手作りご飯(4分の1残す)

今日の手作り食
夜:人参、ごぼう、里芋、たけのこ、いんげん、鴨肉(生)、猫缶少々(ねこ缶をお湯で伸ばしたもの)、ビール酵母、ナチュラルカルシウム、ケイズマイスター

事の顛末とデカイさん復活なるか?_e0031853_200573.jpg朝はドライフードとサーモンオイル入りの猫缶です。ですが猫缶は今朝も気に入らないと10g程度食べて終了(涙)。お昼は、起きて来なかったので無しにしました。夜は、野菜をいっぱい混ぜたのが敗因か、猫缶を混ぜてあげたのに半分以上を残しました。なので、更にタタミイワシを炙って粉々にし、振り掛けて再度進呈。それで何とか食べ出してくれたものの、それでも4分の1はお残しです。
手作り食練習組の夜ご飯は、人参、ごぼう、里芋、たけのこ、いんげん、純輝鶏ささみ(ボイル)、ビール酵母、ナチュラルカルシウムに猫缶“カルカンウィスカス ビーフ&フィッシュ缶”を混ぜて用意。
ぷりんは、3分の1を食べました。残したご飯にカリカリを乗っけて再度デリバリーで、4分の3を食べて終了です。
みゅー2号は臭いを嗅いで逃走。一口も食べません。食べないご飯にカリカリを乗っけてデリバリーするも、4分の1を食べたのみで終了です。
ももは3分の1を食べました。野菜の割合が多すぎたのか、かなりの渋々食い。残したご飯にカリカリを乗っけてあげるも、あまり食が進まずで何度もカリカリを追加する羽目に(汗)。結局は4分の1程度を残して終了です。
写真は上が夜の手作りご飯。写真下は3匹の手作り食練習ごはん

事の顛末とデカイさん復活なるか?_e0031853_20594311.jpg保護した子猫のご飯も手作りご飯モドキで用意してみました。中味は、里芋、純輝鶏ささみ(ボイル)、ビール酵母、ナチュラルカルシウムに猫缶を少し混ぜたもの。100円均一で買って来たお醤油皿に盛りつけた、ほんの少しの手作りご飯モドキです。
子猫用のドライフードをあげたら食べないし、魚系の猫缶も拒否。アイシアの子猫の健康缶ささみペーストは食べたので、手作りご飯の方が逆に食べるかも?と思い試しに出してみた。結果、食べる食べる!ってことで、明日から夜は皆と一緒に手作りご飯モドキを食べてもらうことにしました。
by nyanmyupurin | 2011-09-11 23:59 | 猫と暮らして