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「全ての病因は腸内環境の乱れにある」〜酵素考

手作りご飯を始めるようになって、フードの事についてやサプリの事について少しだけだけども調べるようになって、最近に気なっているのが「酵素」。あいにく猫の事を専門に書かれている本は入手できなかったのだけど、人の「酵素栄養学」や「酵素医療」について書かれている本に肉食獣のことも少し載っていたので購入して読んでみた。
常々、心に引っ掛かることがあって知りたいことだったし、気になることが当たっていたかもと思えたので。

ブログ名がまだ「#猫屋敷計画」さんだった頃、「猫ノ宝」のりゅうさんに「昔の猫は簡単に病気になったりしなかったのに、何故いまの子達は病気になる子が多いのだろう。昔、一緒に暮らしていた猫達より、今の子達の方が遙かにいいご飯をあげているのにどうしてだろう。」ってメールだったかブログのコメント欄でだったかで、そんな独り言のような言葉を投げかけられていた。その時は何も答えてあげることが出来なかったのだけど…。

私自身は猫と暮らし始めたのは、にゃんが初めてだけど、ババりんの実家では、お蚕さんをネズミから守るためのハンターとして常に猫を6〜8匹くらい飼っていた事などを思い出したりして、当時の猫ご飯といえば、猫達が自ら捕ったネズミとオカカをかけたみそ汁のぶっかけご飯だった事なども思い出したりしていた。ババりんの実家では味噌も醤油も自家製、お米も農家だからもちろん自家製。みそ汁の具になる野菜も自家製で、当時から当たり前に野菜は無農薬だったこともよかったのかもしれない。その食生活で名ハンター達は元気に暮らしていた。恋の季節が来て生まれて来る子達も、病気の子はいなかったとババりん談。(もっとも、病気になる前に寿命が来ていたか、病気になった姿を猫が見せなかったからじゃないかとも思うけど。)
キャットフードが出来て栄養が行き渡り寿命が延びたって、にゃんと暮らし始めた頃に地元の本屋さんで入手し読んだペット本には、どれにもキャットフードのすばらしさしか書いていなかった。でも…。

色々なことが重なり、一番の要因はストレスだと思っているけれど、にゃんの便秘が深刻になり、初めて自分自身も猫のフードについて考えるようになった。
便秘を調べると人の場合だけども、ひとつは腸内環境の崩れ、ひとつはストレスと大まかに原因は2つに分かれた。にゃんの場合、初期の症状から言っても便秘の経緯から考えてもストレスから患ったものに、まず間違いないと思う。問題な巨大結腸症というのはストレスからなった便秘から発展したもので、これは一筋縄ではいかないらしい。巨大結腸症に至るまでの過程と日々の排便の様子、腸の太くなっているその形からもストレスからなった場合の人の症状にピッタリ当てはまった。私が危惧していた単にストレスで始まったものも、時間が経つにつれ立派な病気となりストレスが原因で腸内環境も乱れ、治りにくいものになってしまう事も書かれていて。全てが今のにゃんだと思う。
手作り食を始めて、快調に出始めたにゃんのウンチくん。でも、それも半年くらいで快調状態がストップ。おしっこトラブルに見舞われてから一気に不調に。(これは入院のストレスとカテーテルを尿道に留置したストレスで、それまで積み上げてきたものがガタガタになったと思う。)その後、マッサージを強化したり、お散歩したり、サプリをあれこれ試したり。ご飯を生肉に移行していったり。頑張っている途中に浣腸のつもりで連れて行った病院1で摘便されてしまい、この日を境に特によくないと実感している。あれから数ヶ月が経ったけれども、悲しいけど今もウンチくんはあまりいい状態ではないと思う。
でも、まだまだ改善の余地はあると希望を持っている。ACでも、にゃんは“「必ず治る」と思ってほしい”と言っているし。だから私も、まだあきらめない。まだ改善策を模索中だけど、試している中で気になっていた生野菜と生肉のいわゆる生食について。生食については賛否両論あると思うし、私も生肉ご飯には特に抵抗があった。だからこそ、生で食べる事ができる朝引きささみ肉や人間用のレアでも食べられるというステーキ用のダチョウを奮発したり、予算が厳しいときは水郷鶏の端肉を使ったりしている。どうしても新鮮であったり、いい品質のものが調達出来ないときは加熱するけど。
生の食べ物には「酵素」が存在している。加熱した食事は「万年酵素不足」になるんだって。そう考えたら、キャットフードの場合、ドライフードも猫缶も加熱されたご飯だって気が付いた。
※但し、冷凍された食品の酵素は効果がかなりが薄れること、酵素が働くためにはpHや温度が大きく影響を及ぼすと須崎先生の本には書かれていました。
以下、水色の文字の部分が猫に関係するかなと思った部分の本の要約です。
体内に元々ある「潜在酵素」は年齢とともに減少していくから食事で補給していかないといけない。そうしないと、消化に酵素の大半が使われてしまい「代謝酵素」に回す分がなくなる。「代謝酵素」は呼吸する・手足を動かす・臓器が臓器独特の機能を行う・老廃物を体外に出す・病原菌をやっつけるなど数え切れない場面で使われる。食べたものの消化と吸収には「消化酵素」が使われて、吸収された栄養素が活動を営むときに「代謝酵素」が使われる。酵素が不足した状態でビタミンやミネラルを過剰摂取しても体の中で十分に働くことができない。
「消化酵素」を消費してしまうと腸内に悪玉菌が増え病原菌も体内に侵入しやすくなる。腸内細菌はビフィズス菌や乳酸菌のように「善玉菌」と呼ばれるもの、大腸菌のように「悪玉菌」と呼ばれる物に加え、どっちつかずの「日和見菌」がある。消化不良になると悪玉菌が増え異常醗酵が起こり悪臭が漂ったり軟便に。これは消化しきれなかった残留物が、腸内で悪玉菌のエサになる事から起こる腸内腐敗で、様々な疾患の原因となる。腸内に悪玉菌が増えると腐敗や異常発酵を起こし、有害物質を大腸の壁から吸収し血液を汚し慢性疾患の元になる。
肉食動物は一般的に、すべて「生食」だ。草食動物は生の植物を食べ、それを肉食獣は食べるので酵素食を食べていることになる。草食動物の腸の中の未消化物を主に食べるので自然界では正しいバランスのとれた大量の食物酵素が入っている。なので病気はまずせず、食物連鎖の中で食べられて死ぬか自然死となる。しかしペットは加熱食を摂取することが多いことから癌や難病になったりする。

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ここで、「最近の猫の方が病気の子が多い。」と言う言葉をもう一度考えたときに、リチャード・H・ピトケアン獣医学博士が本で書いていたページが思い当たった。引用すると「調理した食事を食べさせた猫は3世代に渡って劣化し続けた。」「猫を生の食品で構成される食事に戻しても、調理した食事が体に及ぼす影響から完全に回復したのは4世代たってからだった。」という過去20年に渡る臨床経験の件だ 。これを読んだときには、あまりピンとこなかったのだけど「酵素」の事をあれこれ読んだ後には、なるほどな〜って妙に納得できるような気がする。
あと、ホメオパシーの食事指導でりゅうさんが言われて、私自身が疑問&拒否反応に感じていたことも少し解決。
「生肉だけあげていれば、ビタミンとか足りないものはサプリで調節すればいいから。」と彼女がホメオパスさんから言われたことだ。これって、この言葉だけ聞いたら、ものすごく抵抗感があるんだけど。
そうか、野菜や果物の栄養素(=酵素)が平均して下がっている現在、シビアな状況だったメイちゃんがいい状態へ少しでも早く針が振れるように持っていく、最も有効な食事としてホメオパスさんは思ったんだなって。もちろんカリカリの大好きな子に、いきなり生肉食べろったって無理。強制給餌もストレスを与えるだけで、食べてもらえない可能性は大だ。それなら、食べられるものを食べてもらってストレスを感じない楽しい食事にした方がいいと思う。
でも、この時のホメオパスさんの言い方にも問題があると思うし、この「代謝酵素」「潜在酵素」「消化酵素」のことの説明があれば、「生肉だけあげていれば、ビタミンとか足りないものは…略。」に100%拒否って気持にもならなかったな〜って思った。



そして、本を読んでいくうちに目からウロコだったのは、水は酵素という媒介のさらなる媒介だと言うことだった。
生きていくために重要な「空気・水・栄養」
その2番目に重要な水は、酵素を活性化するだけでなく体内にある「潜在酵素」を強く活性化するらしい。水の嫌いなにゃんが、なかなか便秘が改善されないのは水を飲もうとしないことが理由の一つだし、そう考えるとストレスで酵素を消費する。水を飲まないことで酵素を消費する。酵素が不足していることによって代謝酵素の不足を招く。せっかく食べてもらっているローズヒップだって、酵素が足りていなければ活用されない。今までは単純に腸内の乳酸菌の数が増えたら善玉菌が増えて便秘解消に一役買ってくれるかなと思っていたけれど(乳酸菌も多いとかえって便秘になる子もいるんだそうです。)、酵素のことも、もう一度考え直してみる必要があるなと思った。
酵素は48度以上の熱で死滅してしまうから、手作りご飯の本に味噌や醤油は天然の酵素だけどもスープなどに混ぜるときは冷ましてからってある、だから“冷まして”と書いてあったのか…とか今さらながら思ったり(汗)。だから市販の消化酵素もほとんどが40度以下で使用ってなっているのかとか。うっかりして頭から抜けていることが沢山。私の馬鹿な頭では情報が入りきらないのが一番の問題なんだけど…。

野菜や果物の栄養素も現代では土壌・日照・水質の様々な問題から減っているので、サプリから補うことは避けられない。だからといって、ドライフードとサプリでOKという訳ではないけれど。
以下は自分のためのメモ。
★生で食べられるものは出来るだけ生で食べてもらう。(人参など火を通した方が栄養価や消化率の高くなる野菜は別。)
★猫は野菜の消化が苦手だから、なるべく小さく切ったり摺りおろしたりする。(野菜は摺りおろすと酵素が3倍にも活性化するのでよい。)
★ミルサーやフードプロセッサーは酸化(活性酸素を生む)の原因になるのでなるべく使わない(5分以内なら使用もOKだが酸化はとても早い)。
★酢は酵素を活性化させる。(だからリンゴ酢を少量使うといいのか…と改めて思い出す馬鹿な私。)
★無農薬野菜が手に入らなかった場合は、水に重曹を溶かしたもので20〜30秒漬け込んで洗う。(完全ではないが毒素吸着作用がある。お金に余裕があれば「大高酵素ふげん」が農薬の洗い落としになる。)
★猫草も切らさないようにする。(自分で栽培すれば無農薬の新鮮な生野菜(生きた酵素)の一つになる。)
★具合が悪いときは無理に食事をさせない。(元気を回復させるために代謝酵素を使うため、消化に潜在酵素を浪費させないため内臓を休ませ代謝酵素の働きをアップさせる。)
★野生の猫のように腸の中にある半消化した果物や野菜を食べることが出来ないので、加熱処理したほうが栄養価や消化率がアップするミネラル豊富なものや食物繊維などは、加熱した方が栄養成分が吸収されて良い。
★果物は野菜に比べて消化が良く、水分が豊富で良質なミネラルとビタミン・食物繊維・ファイトケミカル(抗酸化作用)があり、酵素の宝庫。

※「酵素」について新たに分かった事や間違いがあれば、この記事に加筆修正していく予定です。
by nyanmyupurin | 2007-05-22 20:48 | 手作りご飯